サブローのメモ帳(仮)

駆け出しライターが書く練習として思いついたことを独断と偏見満載に語っています。ご連絡はracoon3buro@gmail.comまで。

貧乏人は下手に舌を肥やしてはいけない

汚れつちまつた悲しみに。こんにちは、サブローです。

 

先日、知り合いの結婚式に出席してきました。

とてもいい式でした。

新郎新婦の友人が沢山いらしてて、お色直しもございまして。

新婦の中学時代の部活仲間による出し物も素敵で。

 

何が問題か。

なんとこのご時世の結婚式には珍しく(ないかもしれないですが)、料理にすごく凝ってくれていたのです。

フレンチのコース。

ウニ、タイ、カニ、ホタテ、和牛、小ぶりな高級野菜たち、上等なソースの数々、あげくにはまさかの世界三大珍味キャビアフォアグラトリュフ様。

まともな形をしているトリュフを初めて食べました。

いつも粉状だったり出汁だけだったりしたから。ぶっちゃけしいたけのがおいし

カンパーニュとコーヒーワインビールお代わり自由、シャーベットにデザートのプチケーキに切り分けたウェディングケーキ。

腹いっぱいどころではありませんでした。

しかも泊りで行ってきたので。

ホテルを取るわけです。

そのホテルの食事もおいしいわけです。

フレンチが自慢の地域だったようでフレンチだらけだったので、フレンチバイキングの朝食を付けてみました。

楽園でしたね。

朝食でオムレツとローストビーフ切り分けの注文が出来ると聞いて即オムレツを注文しました。

具入りと書いてありましたが聞いたらプレーンももちろん可能とのことだったので、そりゃもうね、プロの作るプレーンオムレツなんて贅沢極まりないようなものをですね、頼むわけですよ。

写真を撮っておけばよかった。

テンション上がった食い意地クソ野郎は、記憶に残るよう大切に一口一口食べることしか考えられなくて写真が一切ありません。

一刻も早く口に入れたかったんですね。

未来の自分のことすら考えていない自己中心的な部分がここからも垣間見えていますね。滅びろ。

 

色はきれいに黄色く、つやっとしていてでも油っぽすぎもせず。

漂うのは品のいいバターの香り。

張りがあるんです、トロッとした中身でパンパンですよと言わんばかり。

デルモントのケチャップをテュッとかけてとうとうフォークの出番です。

ひと刺しで緊張感、ふた刺しで解放感。

トロ… どんどんあふれてくる黄身!立ち上がる湯気!ハイ想像して!

この上ない幸せでした。

思い出すだけでこの幸福感。

プロのオムレツはつよい。

 

 

と、一通り可能な限りの飯テロをしてみたところで、何が問題かという話題に戻りましょうか。

問題も問題です。

舌がバグる。

すごいバグる。

何を食べても物足りなさしか感じられず、単純なうまみに走るしか対処策がない日々。

地獄か。

人の舌は想像以上にすぐ天国になじんでしまうのです。

人間本体がさっさと日常に戻っても舌の感覚だけは天界から地上に戻ってこようとせず、彼の世界に必死にしがみつくのです。

トマトとか納豆とか昆布とかシンプルでもうまみのある食材を単体で摂取することでしか慰められません。

これはひどい問題でしょう。

 

これに懲りて、上等すぎる食べ物を連続で摂取する機会がつぎ来たときは警戒を怠らないようにしようと思います。

貧乏人は、舌を肥やしてはいけない。