昔の自分がかっこいいことしてたんだって思い出した
中学一年の頃、友達が一人、教室でお漏らししちゃったことがありました。
授業中にトイレ行きたいって言い出せなくて、我慢の限界で。
別に、なるべく休み時間に行きなさいって言われてるだけで、授業中のトイレは禁止されてなかったんですが。
行きたい子は行ってましたが基本男の子ばかりだったし、押しは強いけど周りの目は気にするタイプの子だったから、言い出せなかったんですね。
授業を遮るのに必要な謎のプレッシャーってありますからね。
感じませんでした?
病院や他の用事であらかじめ早退が決まってて先生も了解してる授業でも、自分から時間なのでって言えない雰囲気。
先生から、あ、待って○○さん時間だねって言ってもらえるとすごく助かりました。
そう、それで、それが入学前から仲のよかった子だったんです。
私、その後も前と変わらずに接し続けたんですよね。
押さなくて周りの目をよくわかってなかったような、馬鹿にするやつも距離を置くやつも当然いるわなとか思ってたような、その辺りもあいまいなくらいの記憶です。
中高大と思い出したことはなかったので、なぜ今当時ぶりに思い出したのかはわかりません。
当人からありがとうって言われたり、担任からそのまま一緒にいてやってって言われたりしてたのも、いまいちピンと来てませんでした。
半年経過したころにはもう皆そんなこと忘れてたし。
これ、今思うと、漫画でよくあるかっこいい友達だなって。
昔はこんなことできてたんだな、私。
思い出して、なんだか少し、元気が出ました。
残念ながら、自分が辛い時にはそういう友達は近くにいなかったけど。
当時のその友達にとって、どれだけ心強かっただろう。
いつもは、昔の自分の幼さを思い出しては消えたくなってるんですが、はじめて、よくやったって言ってやりたいことを見つけられました。
よくやった。
あなたのおかげで、どうしようもない大人の私は、ひとつ小さな武勇伝を手に入れることが出来ました。
あるのとないのとじゃ大違いです。
何にもできない自分と、ひとつは出来た自分と。
今も私は、自分の価値観を貫くことが出来ているんだろうか。